従来、フリーのFotranコンパイラとしては g77がLinux等でよく使われてきた。 g77 は、その名前からはFortran77規格のコンパイラであると思われるかもしれないが、 実際には、Fortran90/95の規格の一部も取り入れられ、Fortran77よりはずっと使いやすくなっていた。
しかし、すでにFortran2003がFortranの最新規格として発表されており、 せめて、Foratran90/95規格のコンパイラが待ち望まれていた。
最近になってようやく実用化されたFortran95規格のフリーのコンパイラには 2つの系統のものがある。
実際にはG95の方が、GFortranよりもFortran95としての完成度が高いようであるが、 GCC4.xではGFortranが、GCC3.xまでのG77の代わりに、標準のFortranコンパイラとして含まれ、 サポートされるようになっているので、以下では基本的にGFortranを用いることにする。
GFortranの最新のバイナリは、 GCC Wiki の GFortranのページの Binariesから入手できる。
Linux用のバイナリは gfortran-linux.tar.gz というファイルで ある。
(注) これが、GCCのどのバージョンに対応するかは不明である.% gfortran --version GNU Fortran 95 (GCC 4.1.0 20050824 (experimental)) Copyright (C) 2005 Free Software Foundation, Inc. GNU Fortran comes with NO WARRANTY, to the extent permitted by law. You may redistribute copies of GNU Fortran under the terms of the GNU General Public License. For more information about these matters, see the file named COPYING %
# cd /usr/local
# tar xvfz (どこかtarファイルの置き場所)/gfortran-linux.tar.gz
このようにすると、下記のようなディレクトリーが作られる。
/usr/local/ --- irun/ -+- bin/ | + include/ --- ssp/ | + lib/ --- gcc/i386-linux/4.1.0/ ... | + libexec/ --- gcc/i386-linux/4.1.0/ .../usr/local/irun/bin/には、
% ls -l /usr/local/irun/bin/ 合計 540 -rwxr-xr-x 1 mhamabe users 94244 Jul 8 11:50 cpp* -rwxr-xr-x 3 mhamabe users 94244 Jul 8 11:50 gcc* -rwxr-xr-x 1 mhamabe users 15907 Jul 8 11:50 gccbug* -rwxr-xr-x 1 mhamabe users 24348 Jul 8 11:50 gcov* -rwxr-xr-x 1 mhamabe users 95748 Jul 8 11:50 gfortran* -rwxr-xr-x 3 mhamabe users 94244 Jul 8 11:50 i386-linux-gcc* -rwxr-xr-x 3 mhamabe users 94244 Jul 8 11:50 i386-linux-gcc-4.1.0* %といったものがインストールされた。
gfortranだけを使いたい場合は、 /usr/local/irun/bin を、 GCC 3.3.2のインストールされたディレクトリ /usr/bin より後の位置で、コマンドサーチパス (PATHまたはpath)に加える。
さらに、 /usr/local/irun/lib を、LD_LIBRARY_PATH に 加えておく必要もある。